正義には圧倒的力が必要
高校生の頃,「ウルトラマンメビウス」を見てとても心に残った言葉があります.
メビウスはウルトラマンとしてはルーキーで,初めて地球で敵と戦った時に苦戦しながらもなんとか敵を倒しました.
しかし,そこで地球人から厳しい言葉がありました.
「バカヤローッ!何て下手糞な戦い方だ!
周りを見てみやがれ!これでもウルトラマンかよっ!
なんも守れてねぇじゃねえか!」
メビウスの周りには残骸と化した街の姿がありました.
正義は町を守るという縛りを受けながら敵を倒さないといけない分,圧倒的に敵よりも強くないといけないわけです.よくある守るべきものの存在とでもいうやつですかね.
現実世界でも,例えばスポーツの世界では,「スポーツマンシップ」「正々堂々」ということが美徳とされることが多いと思いますが,一方で勝つためにはルール内ならどんなことでもやるべきという考え方もあります.
つまり,前者では明文化されていないルール(モラルのようなもの)も守りながら戦い,後者では明文化されているルールのみを守りながら戦うということかと思います.
ただ,スポーツの場合はトッププロでもない限り上記の問題は死活問題にはなりません.むしろアマチュアレベルでは後者のやつは仲間内からはじき出されるでしょう.
しかしながら,私たちは学校という教育の場から離れ社会に出ると本当の「人生ゲーム」が始まるわけで,生き残るためには法律というルールの中でどんなことでもやらないとすぐさま他人に蹴落とされ,ゲームオーバーとなってしまいます.
そんな中で自分の信念を曲げずに,正々堂々と生きていくためには圧倒的な力が必要になってきます.
漫画とかなら,正義側が勝つ理屈として「守るべきものの存在」が主人公を強くさせます.でも現実世界ではそういう例はほとんど見かけたことがありません.
正義がそういう相手に勝つ場合は正義側が圧倒的な力を持っている場合くらいです.
今までアマチュアレベルのスポーツをやってきて「スポーツマンシップ」「正々堂々」などの信念を守るのは,そこまで難しいものではなかったけれど,現実世界では想像以上に難しく,これまで以上にとてつもなく努力が必要なのだなと感じています.
これが社会の荒波にもまれるってやつか(笑)
おわり